NOTES

 

◆Notes

 

タイトル

アメリカ

某月某日

アメリカ・インディアナ州、インディアナポリスという街で100年も前から年に一度とてつもなく大きなレースイベントが続いている。世界三大レースのひとつインディ500といえばきっとアメリカ人なら誰でも知っているレースだ。500の意味は500マイルを走るという意味で、1周4キロのオーバルトラックを200周、誰が一番早く走れるかを競うレースで、40万人の観客が集まる。
ちなみに残りの二つは、F1モナコGPとルマン24時間。

アメリカというとブッシュ大統領の稚拙で傲慢なイメージが強い今日この頃だけど、相変わらずインディアナポリスは大らかだ。
まるで日本の花見のような雰囲気で観客は盛り上がっている。
レースが始まる前のセレモニーでは、40万人の観客の前をアメリカで有名な人達、芸能人やスポーツ選手、文化人がパレードをする。今年はなんとあのガンズアンドローゼスのギタリスト、スラッシュが来ていた。高校生の頃、東京ドームにガンズのライブを見に行ったもののステージまで遠すぎてちっちゃく見えたスラッシュガ目の前にいる。こんにちわ、スラッシュ!と挨拶をしたら、やぁ元気かい?と言って握手をしてくれた。なんだか夢のような気分だった。
アメリカってやっぱり大らかだなぁと改めて実感し、噛み締めていたら、今度は軍人のパレードが始まった。その瞬間地響きのような歓声の波がサーキットにこだました。今までに経験したことが無い狂気の世界の中に突然迷い込んだ気分だった。アメリカ人の加速していく興奮とは反対に徐々に恐怖に身がすくんだ。
そうだ。この国は今も戦争中なんだ。
国歌斉唱が始まり、40万の人が立ち上がり胸に手を当てて星条旗を見上げた。国歌の最後には抜群のタイミングで戦闘機が轟音を響かせて圧倒的な力を見せ付ける。観客はそこでさらに興奮する。戦争もエンターテイメントなのかこの国は。と思ってしまうほど、観客は盛り上がっていた。

レースはと言うと、これもさすがアメリカ!と思わせるようなエンターテイメント性を発揮した。接戦が繰り広げられ、飽きさせられることなく幕を閉じた。
豪快なアメリカ的エンターテイメントはいつも夢心地に魅了するけど、戦争だけはまったく理解できないのは僕が日本人で、子供の頃から戦争の悲劇と恐怖の教育を受けてきたからでしょう。
アメリカの歴史を見るとずっと戦争をして発展している。もともとすんでいたネイティブアメリカンから奪い取り、国ができた。
戦争をすれば国が栄える。21世紀の今もそのままなのだ。
世界中の軍事費の約半分はアメリカが費やしているらしい。
50兆円以上が使われていると言うことだけど、そのお金を人を傷つけるために使うのではなくて、人が幸せになるように使えば良いのに。


タイトル

プロボクシング

某月某日

10年ほど前、自動車レースとボクシングをテーマに写真を撮りたいと思っていて、そのときは自動車レースの世界に飛び込んだ。今年で自動車レースを撮り始めて9年目になる。
そして一年前、ついにプロボクサーと出会った。
とあるフリーペーパーの撮影でスーパーバンタム級元日本チャンピオンの福原力也を撮らせてもらった。僕はその撮影後も何度か福原の所属するジムに足を運び写真を撮らせてもらった。彼と出会ったその時、彼の右腕の中にはプレートとボルトが折れた骨を固定していた。スーパーバンタム級日本チャンピオン防衛戦で、自分が繰り出したパンチの威力に骨が耐えられずに折れてしまい、リハビリ中だった。
彼はその時、自分が前よりも強くなっていくのを実感していると言った。それでも試合をしなければもうモチベーションが続くか分からないということで、まだ腕の中にプレートとボルトが入ったままの状態で試合を組んだ。骨折した試合から9ヵ月後のことだった。
もちろんタイトルもない試合だったけど、ほんとにその状態で試合ができるのかという気持ちを持ったまま後楽園ホールに足を運んだ。しびれるような緊張感の控え室、試合が近づくにつれて福原に気合が入っていくのがよくわかる。一見落ち着いた様子だけど、右腕に不安を抱えている。初めての後楽園ホールでその雰囲気に呑まれそうになりながらシャッターを切った。いざ試合が始まると圧倒的に福原のほうが相手よりも大きく見えた。
それは単に体が大きいというのではなく、試合を有利に進めていたからだと思う。そして試合の結果は圧勝だった。ボクシングの世界では自動車レースと違って、勝つか負けるかのどちらかしかない。引き分けもあるけど。自動車レースの場合、2〜30台の参加者の中の一人だけが勝ち、その他は負けだ。当然その分勝利の価値は高いものになるが、確率的に負けるほうが高いレースでは負けた時の敗北感はその分あきらめがつきやすい。しかしボクシングの場合、試合数も少なく負けた時の敗北感はデカイ。また地獄のような練習をやり直し、前よりも強くなるために努力する。プロボクシングの世界、いろいろなドラマが繰り広げられている。そのギリギリの世界を撮り続けて上手に表現できたらと思う。


タイトル

神在月

某月某日

年に一度、全国から八百万の神様が島根県・出雲に集結する。それで神様がいなくなっちゃうので旧暦の10月は神無月と言われたそうだ。出雲では神様が集まってるこの時期を神在月という。ここの地域カレンダーには神在月って書いてあった。

左:神様のホテル。
中:神を見るチワワと父さん。
右:結ばれたおみくじ。


タイトル

北海道・厚岸町

某月某日

取材で北海道帯広に向かってレンタカーを運転していたら突然目の前に海が広がった。すっかりいい気分で海沿いを行くとイカ漁の船が港に停泊しているのが一瞬見えてすぐに港に入っていった。テレビでは見たことあったけどイカ漁漁船は目の前で見ると思ったよりも大分迫力があった。空を見上げるとカモメが飛んでて、冷たい風に乗ってひらひら宙に浮いている。船の写真を撮ろうと思ってカメラを向けてファインダーをのぞくと船の上からこっちを見てる人がいた。
パチリと一枚撮り、おじさんに近寄っていった。素朴な海の男全開のおじさんが「なんだ? そんなに珍しいか?」と聞いてきた。「珍しいです」と言っておじさんにカメラを向けた。「これイカ漁の船ですよね?」と訊ねると「イカ漁は今日で終わりだ。牡蛎食うか?」とおもむろに牡蛎を剥き始めてほれっと手渡してくれた。突然の食いしん坊万歳的展開に驚きつつ、いただいた牡蛎をぺろり。うんまい!港で剥きたての牡蛎、一見野蛮だけど、最高だった。
あっ写真撮るの忘れた〜!すみません、もうひとついいですか?っともうひとつ剥いてもらいパチリ。そしてぺろり。またまたうんまい!
こんな幸先のいい旅があっていいのだろうか。
お礼を言って車に乗り込みいざ、帯広へ。
紅葉が綺麗な森の間を抜けて草原を横切り、また森の中を走るうちに向かう先の空がだんだん暗くなり始めてきた。


タイトル

タイ・バンコク

某月某日

バンコクに来ている。
暑い!タイは今、一年で一番暑い時期。
街に出ると日本では見られない、南国の都市風景がある。
雑踏の中に人の生活があり、活気が満ちあふれてる。
それは一生懸命働いてるとかそういうんじゃなくて、どちらかと言うと無理をせず、肩の力が抜けたようなリアルな生活の一場面を見られるからそう感じるんじゃないかと思う。普通に道ばたでご飯を食べていたり、木陰で昼寝をしていたりして。
ここでは今、街にいながら自然の厳しさを無視できないほど暑い。
その中で人は謙虚になり、助け合って生きて行くような精神が芽生えるんじゃないかと思う。
なんか懐かしい感じがして居心地がいいんだなぁ。




タイトル

Mt .Fuji

某月某日

富士山はど〜んとしてました。
遠くからでも山頂付近の風の強さがうかがい知れる。
目の前が広くひらけてるとやっぱり気持ちがいいです。
箱根の峠からの眺めってすごい。
地球の上にいる感が濃厚です。


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